l がんと初期仏教

がん患者さんへの初期仏教、テーラワーダ仏教、上座部仏教のご紹介

3.落ちこみ、悩みへの処方せん

症状7:とにかく気分が落ち込む。塞ぎこむ。

処方せん:泣きたいときはとことん泣く!何度でも泣く!そして、笑う!
 やっぱりガンは大病ですから、泣きたいときもありますよね。老いも若きも、男も女も、泣きたいときは泣いていいと思います。恥ずかしいなら、ちょっと失礼と言って、トイレに行って泣けばいい。トイレと一緒で、出たがっているものは出せばスッキリします。
トイレから出た後、ちょっと目が腫れていてもいいじゃないですか。泣いちゃう弱い自分を家族や友人に見せることで、強張りが取れて、仲良くなることもあります。

 そして、泣いた後は笑う。今日は天気がいいな、散歩ですれちがった子犬がかわいいな、とニッコリする。笑いの上級者になれば、友人との会話で、「それ、ガン患者に言う??」というサバイバーにしかできない高度なツッコミができるようになるかも。

「小さな『悟り』を積み重ねる」174ページ より
「出すものは出せばいい。出たがっているものは出せばいいのです。そのほうが自然です。もっともっと泣いていいと思います。」

「怒らない練習」46ページ より
「他人にどう思われてもかまいませんから、よく笑うことにするのです。最初は無理にでもかまわないので、笑ってみるのです。どんどん頭が笑うことに慣れていきます。自然に笑顔が出るようになります。」

症状8:仕事や趣味をあきらめるのが辛い。

処方せん:あきらめること=前に進むこと。これからは、人のために時間を使おうと思うと前向きになれる。
 がん告知の際、私から医師への最初の質問は「仕事、続けられますか?」でした。私、ワーカホリックだったんです。「仕事大好き人間」を表明していた。
しかし、数日で「ま、仕方ないか」と思い、治療のために仕事をあきらめました。自分でも、「ずいぶん、あっさりとあきらめたな」と思いました。

 そして、気づいたんです。私は自分のためだけに仕事をしていたことに。家族のため、家計のためと口では言っていましたが、本当は自分の名誉のためだった。「社会にも家族にも必要とされる私」というイメージに酔っていた。
 これからは家族のために時間を使おうと思ったら、ずいぶん前向きな気持ちになれました。

「小さな『悟り』を積み重ねる」56ページ より
「仕事でも生活でも、色々なものを捨ててあきらめないと前へ進めません。 自然にいつのまにか捨てているものもありますが、意識的にあきらめて捨てないといけないこともたくさんあります。 そのときに悲しんだり悩んだりしますが、諦めが思いもよらぬ新しい展開をもたらすこともあるのです。」

症状9:病院選びに悩む、治療法に悩む

対処せん:自分のパート・義務に集中する。
 昨今では、「セカンドオピニオン」が一般的になり、患者が病院や治療法を主体的にえらぶ時代になりました。 治療法が複数あると、どれが最適なのかと迷ってしまうかもしれません。

 しかし、最終的にはお医者さんに任せるしかありません。自分は自分のパートをこなす、お医者さんのパートはお医者さんがこなす。患者がお医者さんのパートをこなすわけにはいきません。自分で病気や治療法について調べた後は、お医者さんの目を見て、「よろしくお願いします」と頼む。それしかありません。 「この治療法でだいじょうぶだろうか?」「この抗がん剤は効くのだろうか?」と心配ばかりしていては、効くものも効かなくなります。

「小さな『悟り』を積み重ねる」120ページ より
「・・・迷っている状態のときは、実はどちらでもいいから迷っているわけです。ということは、どちらにいってもOKだということです。 極端な話、サイコロを振って決めたって構わないのです。」

⇒次ページ「4.人間関係の処方せん」

↑ PAGE TOP

イメージ1